意味と搾取(改訂版)第一章拡張される搾取
意味と搾取(改訂版)序章はこちら Table of Contents 1. 拡張される搾取:土台と上部構造の融合 1.1. 機械と<労働力>:合理性の限界 1.1.1. 機械が支配した時代 本章では、本書の主題であるコンピュータが支配的なテクノロジーとなった時代の資本主義に対する批判の前提として、機械が支配した時代の資本主義を主に念頭に論じることになる。私がここで展開する歴史観は、資本主義に対する諸々の批判とその具体的な運動が資本主義の支配的な構造との間で展開されるある種の弁証法的な過程が歴史の経路を形成する、というものだ。資本主義批判に対して資本主義側はこの批判を吸収して対応したり、あるいは、逆に強圧的な弾圧で既存のシステムに固執する。どのような対応をとるのかを一義的にあらかじめ決定することはできない。しかし、資本主義への批判が運動化されて大きな潮流になればなるほど、この批判の矛先となる資本主義の側は、その矛盾点を調整して批判を吸収あるいは排除する。19世紀末の社会政策もナチス経済やニューディールも――国家の経済システムとしては本質的に変わらない――経済の計画化をシステム […]